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中古住宅・中古マンションをリノベーションするときの費用とポイント

  • 最終更新日:2016-06-21

中古住宅・中古マンションをリノベーションするときの費用とポイント

住宅の世界に「リノベーション」という概念が普及したことで、住み替えをすることなく、家を新築以上に付加価値の高い状態に生まれ変わらせることができるようになりました。

中古住宅を購入し、リノベーションを考えている人も多いと思います。その場合、気になる点の一つは費用面ではないでしょうか?
そこで今回は、リノベーションにかかる費用の相場や、リノベーションを成功させるポイントを中心にご紹介します。

リノベーションとリフォームの違いは?

リノベーションを成功させるために、まず基礎知識を押さえましょう。

リノベーションとは?

リノベーションとは、家族構成やライフスタイルの変化に適応する形で、元の建物に大幅な改良を加え、新たな性能や価値を付加していく工事のことです。簡単に言うと、「今よりもさらに快適な住まいにする」という考え方です。
例えば、住宅の間取りを全面的に変更して機能性を向上させたり、デザイン性にこだわった家に造り替えることがリノベーションにあたります。

リフォームとの違い

リフォームとは、経年劣化により住環境としての性能が落ちた建物の各パーツを新築のレベルにまで戻すために行うものです。以前よりもワンランク上の家に生まれ変わらせるのがリノベーションなら、リフォームは「原状回復」という考え方です。具体的には、剥げてきた外装の塗り直しや、古くなったキッチン設備の取り替え工事などが挙げられます。

スケルトン・リフォームとの違い

スケルトン・リフォームとは、天井も壁もトイレ・キッチンなどの水まわりもすべて取り払い、いったん建物を骨組み(スケルトン)だけの状態にしてから新たに造り直すことです。リノベーションは、スケルトン・リフォームのように骨組みから造り直す場合と、スケルトンにしなくてもできる場合があります。
両者はよく似ており、スケルトン・リフォームはリノベーションの一種だととらえることも可能です。

リノベーションをするメリット

新築物件の購入と比較して、中古物件をリノベーションすることには、主に以下の4つのメリットがあります。

自分の思い通りに設計できる

新築物件の場合、設計の段階から関与するのでない限り、すでに決まっている間取りや構造に自分のライフスタイルを合わせることになります。一方、リノベーションをすれば住居のほうを自分のライフスタイルに合わせることができます。リノベーションでオーダーメイドの家を造れば、理想に限りなく近い環境を手に入れることも可能です。

新築を建てるよりも費用を抑えられる

新築物件には販売をするための広告費や人件費、モデルルームの維持費などの費用が加算されているため、その家本来の適性価格よりも高めに設定されていることが少なくありません。
一方、中古物件の販売価格は、築15年を迎えるまでの間に半額近くにまで下落することがあります。そのため、新築物件を購入するよりも、築15年以上の物件を購入してリノベーションを行うほうが、総費用が安く済むことが多いのです。

希望エリアで物件を探せる

希望に合った間取りや価格の物件を新築で探そうとするのは、なかなか難しいものです。それに加えてエリアまで絞るとなると、該当する物件が1件も見つからないということも十分あり得ます。
一方、中古物件のリノベーションなら、条件については購入後に自分に合うように手を加えればいいわけですから、物件の選択肢が新築よりもはるかに増え、希望のエリアでも見つけやすくなります。

新築のモデルルームではなく実物を確認できる

これから建築予定の新築を購入する場合は、まずモデルルームで建物の大まかな雰囲気をつかむことになります。しかし、その場合、「実際に住んでみたらイメージと違う」という心配が購入まで付きまといます。
一方、中古物件のリノベーションなら、購入前にベースとなる中古物件の実物を中に入ってチェックすることができます。実物を見た上で、図面だけでは読み取ることのできない細かな点まで確認できるので、購入後の違和感が少なく、リノベーションの計画を具体的に立てることが可能です。

リノベーションを行うときの注意点

リノベーションには、建築形態によってできることとできないことがあります。リノベーションを行う上での注意点とデメリットについてご説明します。

マンションのリノベーションでできないこと

間取りの変更

マンションの構造には大きく「ラーメン構造」と「壁式構造」の2種類があり、自分のマンションがどちらの構造になっているかによって、変更できる間取りの範囲が異なります。「ラーメン構造」は柱や梁が家を支えているため、柱や梁に影響がなければ、壁や間仕切りを取り外したり移動させて間取りを変更することは可能です。一方、主に壁で家を支えている「壁式構造」の場合、壁を取り外すのは難しく、変更可能な間取りには限界があります。壁式構造の扱いを熟知したリフォーム会社に相談するのが良いでしょう。

共有部分の変更

マンションの部屋をリノベーションする場合、管理会社やオーナーの許可なく共有部分に手を加えることは禁止されています。玄関扉や窓、ベランダ、界壁(隣家との壁)、床スラブ(上下階との間)などはいずれも共有部分に該当するため、ドアの形を変えたり、壁に穴を開けて窓を新設することはできません。

水まわりの変更

築30年以上の古いマンションでは配水管や排水管が天井裏にまとめられていることが多く、その場合、移動させることは困難です。そのため、キッチンやトイレなどの水まわりを別の場所に移動させるといった間取り変更は難しいでしょう。また配水管や排水管が床下に埋め込まれているマンションの場合でも、水まわりの工事については管理組合の規約で規制されていることが多いので、事前にチェックしておきましょう。

一戸建てのリノベーションでできないこと

建築基準法に反すること

戸建住宅はマンションに比べて自由にリノベーションを行うことができますが、建ぺい率や容積率、建物の高さ、勾配、道路からの距離などについては建築基準法で定める基準を超えないようにしなければなりません。
特に建ぺい率と容積率は自治体によって定める割合が異なりますので、リノベーション計画を立てる前に地域の自治体に確認しておきましょう。

自治体の規制に反すること

購入する中古住宅のある地域が都市計画法によって「防火地域」に指定されている場合は、建築物の構造を「耐火建築物」または「準耐火建築物」にしなければならないと定められています。このような地域ごとのルールについても、リノベーション工事を始める前に自治体に確認することが大切です。

リノベーションのデメリット

メリットの多いリノベーションですが、あらかじめ把握しておいたほうが良いデメリットが主に2つ存在します。

1つ目は、入居前に大掛かりな工事をするため「即入居ができない」という点です。工事が終わるまでの間は、現在の家を売らずに住み続けるか、仮住まいを用意しなければなりません。

2つ目は、「リフォームローンの金利が高い」という点です。ほとんどの方はマイホームを購入する際、一括払いではなく住宅ローンを利用しますが、リノベーションやリフォームの費用を借りる場合は、一般の住宅ローンではなく「リフォームローン」という専用のローンを利用することになります。
リフォームローンは返済期間が短い分、一般の住宅ローンよりも金利が高い傾向にあるので、借り入れをする前に各金融機関の低金利ローンを確認しておきましょう。

一方で、バリアフリーや省エネに関するリノベーションに補助金を出している自治体も数多くあります。各自治体に問い合わせてみましょう。

リノベーションを成功させるコツ

大掛かりな工事になるため、絶対失敗したくないリノベーション。費用を安く抑えつつ、成功させるコツを2つご紹介します。

物件購入前にプロに相談する

中古住宅を購入する前にリフォーム会社に相談することが大切です。プロに話を聞くことでリノベーションの完成イメージを具体化できるだけでなく、できること、できないことを確認することもできます。
上記の通り、防火地域にある住宅をリノベーションする場合や、マンションをリノベーションするときは、建物や自治体の規約によって工事内容が制限される場合があります。また、同じ内容のリノベーションであっても、建物の構造上の問題で費用が高くなることもあります。後から「知らなかった!」では遅すぎます。そういった点についても購入前にプロに相談しておけば、リノベーション用の物件選びがスムーズにはかどります。

「施主支給」で費用を抑える

「施主支給」(せしゅしきゅう)とは、新しく取り付ける住宅設備や家具などをリノベーションの依頼主自身が準備して、施工業者に取り付けをお願いする方法です。設置する製品を自分で自由に選べるため、低価格な物を購入すれば、それだけリノベーションにかかる費用を節約することができます。
ただし、リフォーム会社に任せておけばいい通常のリノベーションに比べて手間がかかる上、工事後に問題が発生したときに製品の販売会社とリフォーム会社、施主のどこに責任があるのかといった点でトラブルになる可能性があります。また、リフォーム会社にとっては、製品の購入で得られるはずだった「商品利益」が減ることにもなります。そのため、施主支給を引き受けることを躊躇するところもありますので、注意しましょう。

リノベーション費用の相場は?

それでは、気になるリノベーション費用の相場について、ホームプロの事例をもとにお伝えします。
スケルトン状態からリノベーションを行う場合の費用の相場は、800万円から1500万円ほどです。これにプラスして諸費用やリノベーションが完成するまでの仮住まい用の家賃などがかかります。さらに、住宅の大きさやデザインへのこだわりによっても費用は変わりますので、下記事例はあくまで参考にとどめ、詳しくはリフォーム会社に相談しましょう。

フルリノベーションで対面キッチン&壁面収納を実現!

費用:1500万円
工期:3カ月以上
築年数:21~25年

キッチン、浴室・バス、リビング、和室、外壁を含めフルリノベーションを行いました。2部屋だった和室とダイニングキッチンを一つのLDKに間取り変更して、ワンフロアの広々した空間と対面キッチンにしました。ほかにもタイル張りだったお風呂をユニットバスにしたり、リビングにあった押し入れの場所を壁面収納に改修しました。

中古住宅をリノベーションして古民家風の住まいに

費用:582万円
工期:1カ月
築年数:21~25年

築20年以上の中古住宅を購入し、キッチン、浴室・バス、トイレ、洗面、リビング、洋室、和室などフルリノベーションを行いました。壁に向いたキッチンだったのを、リビングの壁を取り払ってオープンスタイルにしたり、システムバスを設置したのをはじめ、1階を古民家風、2階は子供部屋らしい明るく可愛いデザインにするなど、1階と2階でテイストを分けたのがポイントです。

マンションを間取り変更リノベーション

費用:700万円
工期:1カ月
築年数:21~25年

スケルトンで間取りを全面的に変更しました。リビングと和室の間の壁を撤去し、家族と会話をしやすい対面式のキッチンになりました。リビングが狭く、閉塞感があるという不満が解消されました。

定額制リノベーション

予算オーバーになるのを防ぎたい場合は、事前に費用を決めておく「定額制リノベーション」という方法があります。定額制リノベーションとは、リフォーム会社があらかじめ選定したいくつかのデザインパターンと商品、素材の中から好みのものを選ぶことで、リノベーションにかかる費用を固定化させるプランのことです。工事の内容をパッケージ化することで、全体的な費用を安く抑えることができます。
ただし、定額制リノベーションの費用はあくまで基本料金です。定額制を選んだにもかかわらず、リノベーションの内容にこだわろうとすると、オプションが別料金で付いてしまうので注意しましょう。

リノベーションで理想の住まいを実現

リノベーションは、自分の思い描く夢を形にするための手段です。建物の構造や住む地域によって、できることとできないことに差はありますが、あらかじめプロのリフォーム会社に相談することで、不安や疑問の多くは払しょくされるでしょう。
中古住宅をただ改修するだけでなく、プラスアルファの付加価値を与え、新築以上の状態にまで高めることができるリノベーション。「新築を購入するほどの予算はないけど、理想のマイホームを手に入れたい」という方は、中古住宅のリノベーションを検討してみてはいかがでしょうか?

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