キーワード：「陸屋根」

陸屋根は住まいの洋風化に伴い多く見られるようになってきました。最近ではデザイン的な要素だけでなく、空間を有効利用する視点からも注目されています。敷地がどうしても限られてしまう都市住宅などで生活空間を広げるには階数を多くするしか手だてがありません。そこで陸屋根にリフォームして屋上空間を活用するわけです。プランターや植木鉢を置けば屋上がガーデニング空間になりますし、テーブルやベンチをおけばくつろぎのスペースにもなります。最近では太陽光発電なども陸屋根用が開発されているようです。
デザイン的に個性を発揮したいのなら、全体をフラットにするのではなく、部分的に陸屋根を取り入れる方法もあります。例えば、玄関の上の空間を陸屋根にしたり、屋根の片側だけに陸屋根を取り入れたり。さまざまなデザインが考えられます。

しかし、陸屋根へとリフォームするには、いくつかの点に注意しなければなりません。物を置いたり、人が利用したりするプランは、構造上、積載に耐えられるかどうか構造計算をする必要があります。また、屋上なので防水工事は慎重に検討しましょう。人が利用する場合とそうでない場合は補強も違ってきます。他に排水こう配、排水経路などもしっかり計画しないといけません。そして意外な落とし穴が、施工会社はプロなのだから当然防水対策を熟知していると思い込むこと。施工会社によって和風は強いが、洋風は弱いなど特色のある会社があります。これまで、どのようなリフォームを手掛けてきたか事前に確認することは怠らないようにしましょう。そして、完成後は雨水の排水口などにゴミがたまらないようにマメに掃除をするなど、ケアをしっかり行います。確かな業者選びはホームプロにおまかせください。