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「手続き」「メリット」「コスト」で比較! 建て替えとリフォーム、どっちがおトク?

  • 最終更新日:2017-01-30

「手続き」「メリット」「コスト」で比較! 建て替えとリフォーム、どっちがおトク?

長年住み続けて老朽化した住まい、この先も安全に暮らしていくにあたっては「丸ごと建て替え」あるいは「フルリフォーム」と、大きく分けて2つの選択肢が考えられます。 それぞれに良さがあるため、どちらを選ぶべきと一概には言えませんが、ここでは「手続き」「メリット」「コスト」という3つの軸で両者を比較します。 その違いをふまえ、大きな決断の参考にしてみてください。

<第1章>■比較1:建て替えとリフォームの「手続き」の違いは?

まず、「建て替え」と「リフォーム」で大きく異なるのが手続きです。 建て替えの場合、既存の建物を壊すにあたって「滅失登記」が、新しく建物を建てるにあたって「表示登記」「保存登記」が必要になります。 ここでは、こうした法律上の手続きについて説明します。  

建て替え時に必要な「滅失登記」「表示登記」「保存登記」とは?

自宅を取り壊して新築する場合、登記の手間が発生します。 まずは壊した建物に対しての「滅失登記」が必要です。
工事人の取り壊し証明をつけて法務局で手続きをしましょう。 これを怠ると、古い建物と新しい建物、両方に固定資産税の課税通知が来てしまう場合もあります。  

工事が終了し、新しい家が引き渡されたら、土地家屋調査士に「表示登記」を、司法書士に「保存登記」をそれぞれ依頼するといいでしょう。
一方、リフォームの場合も、一戸建てであれば自治体への「建築確認申請」が必要になることがあります。
増築や間取り変更といった大幅な改修を伴うフルリフォームであれば事前の届け出がマストになるため、管轄自治体の建築指導課などに問い合わせてみましょう。
必要な手続きの内容や方法について教えてくれます。  

また、マンションの場合は、たとえ小規模であっても管理組合の許可が必要です。
まずは、分譲マンションの管理規約に記載されている「リフォーム工事に関する」取り決めを確認してみましょう。  

それぞれのスケジュールは? 「建て替え」「フルリフォーム」の段取りをチェック

家の規模や工事内容によって異なりますが、工期の目安は建て替えの場合で4カ月~半年、一方でリフォームの場合は約1カ月、リノベーションに近い大がかりなものでも3カ月程度です。 参考までに、フルリフォームの段取りを大まかにまとめると、

  1. 1. 予算と大まかなプランをまとめる
  2. 2. リフォーム会社を探す
  3. 3. 複数の会社から相見積もりをとる
  4. 4. ローンを借りる
  5. 5. 工事契約を締結

となります。 なお、建て替えやスケルトンからのフルリフォームの場合は一時的にその家には住めなくなるため、上記に加え「工事期間中の仮住まい」の手配も必要です。
建て替えはさらに、既存建物の解体後に「減失登記」の手続き、地盤調査なども必要になるため、さらに段取りが煩雑になってきます。  

法律により、そもそも「建て替えができない家」も……

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土地によっては新しく家を建て替えることができないケースもあるので注意が必要です。
特に、築年数の古い実家や中古戸建て付きの土地を購入して建て替えを行う場合は、それが「再建築不可物件」にあたらないか、必ずチェックしておきましょう。  

再建築不可物件とは、制約がなかった時代に家が建てられ、現行の建築基準法を満たしていない土地のことです。
その家に住み続けることは可能ですが、一度更地にしてしまうと建物を新築することができません。 周辺の相場に比べて明らかに安い物件などは、特に用心深く確認したいところです。  

<第2章>■比較2:建て替えとリフォームの「メリット」は?

次に「建て替え」と「リフォーム」、それぞれの長所を比較してみましょう。 もちろん、建て替えには建て替えの、リフォームにはリフォームの良さがあり、どちらを選ぶかは当人次第です。
しかし、それぞれのポイントを客観的に見つめることは、大きな判断材料になるはずです。  

建て替えとリフォーム、それぞれ何が良い?

まずは、「リフォーム」のメリットを挙げてみましょう。

  1. 1. 既存の家の柱などを活かし、愛着のある家の「面影」を残すことができる
  2. 2. 建て替えに比べ、総コスト(工事費・諸費用・各種税金)が抑えられる
  3. 3. 建て替えに比べ、工期が短い

リフォームを選択する最も大きな理由は、やはりコスト面でしょう。 詳しくは後述しますが、建て替えの場合は新築と同様の工事費用に加え、解体費用や各種手続きにかかる諸費用、さらには税金や仮住まいの家賃なども加算されてくる可能性があります。
一方で、大がかりなものでも基礎や構造部分は既存のものを使用するリフォームでは工事費はもちろん、建物の登記・申請費用などの諸費用、不動産取得税・登録免許税といった税金もカットできるわけです。  

では、逆に建て替えのメリットは何かというと、ゼロベースから間取りや設備を見直せる設計の自由度、新たに検査済証というお墨付きが得られる安心感、高額ローンの組みやすさなどが挙げられます。 長年住んだ家の愛着は失われますが、新築の心地よさもそれと同等に価値あるものといえるかもしれません。  

ただ、耐震性や断熱、防音性能などに関しては、リフォームが必ずしも劣っているわけではありません。 近年はリフォーム会社の技術向上や建築資材の進化により、リフォームでもこれらの性能を大きく向上させることが可能になっています。  

「寿命が尽きた家」は必ず建て替えなければならない?

住宅の「耐用年数」は鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造のもので47年、木造で22年となっています。 また、国土交通省が平成8年に出した「住宅の建て替え期間」にまつわるデータでは、日本の住宅は平均築26年で建て替えられるとされています。  
このことから、日本の木造住宅の「寿命」を築25年前後と見る向きも多く、それを過ぎた家は危険とのイメージもあります。

ただし、日本の住宅が平均26年で建て替えられるといっても、それには供給者側の都合を含む様々な事情があるため、「築25年越え=ただちに建て替えが必要」というわけではありません。
リフォームなどで定期的にメンテナンスを加えれば、20年、30年を過ぎても長く安全に住み続けることが可能です。  

建て替えレベルの刷新が可能? 「長寿命化リフォーム」とは?

そのひとつが「長寿命化リフォーム」と呼ばれるものです。 住宅リフォーム推進協議会が提案・推進するもので、都度、適切なリフォームを施すことで、安全性を保ちつつ100年単位の長期にわたって住み継ぐことを想定しています。  

住宅リフォーム推進協議会では毎年、全国でセミナーやシンポジウムを開催していて、長寿命化リフォームの概要や住宅を長持ちさせるための具体的な方法、さらにはリフォームにまつわる減税制度についてもレクチャーしてくれるので、気になる方は一度足を運んでみるといいでしょう。 イベント情報は「一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会」のウェブサイトからチェックすることができます。  

<第3章>■比較3:建て替えとリフォーム、コスト的にはどっちがおトク?

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前述の通り、かかる費用は「建て替え」>「リフォーム」ですが、具体的にどれくらいの差があるのでしょうか?
また、家の劣化具合などによってはその後のメンテナンスコストが嵩み、中途半端にリフォームをしたほうがかえって高くつく場合もあります。  

そこで、それぞれのコスト比較とともに、「維持費がかからない」リフォームのポイントも解説します。  

建て替えとリフォームにかかる費用を比較

「建て替え」「リフォーム」にかかるコストを比較してみましょう。  

[建て替えにかかるトータルコスト]

建て替え費用の目安となるのが、注文住宅建築者の平均建築費用です。
リクルート住まいカンパニーが実施した「2016年 注文住宅動向・トレンド調査」によれば、注文住宅の平均建築費は2820万円となっています。  

もちろん、新築する家の規模や設備によってコストは異なりますが、ひとつの指標にはなりそうです。 さらに、建て替えの場合はこれに加え、坪単価30,000~35,000円程度の「解体費用」もプラスされます。
仮に20坪とすると解体だけで60~70万円。加えて、諸費用や税金なども含めると、物件価格+150万円くらいは見ておく必要がありそうです。  

[フルリフォームのコスト感]

一方で、仮に延べ床面積50㎡程度の建物をリフォームした場合、スケルトンから作り込んだ場合でも600~900万円が相場となります。  

これに加え、工事費用の1~2割程度のデザイン設計料、同じく1~2割の諸費用が上乗せされます。 たとえば、工事費600万円のリノベーションのケースでは、デザイン設計料が約60~120万円、諸費用が60~120万円。工事中の仮住まいが必要になった場合でも、総コストは752~872万円といったところです。  

「メンテナンス費用を抑える家」にするにはどうすればいい?

このように、フルリフォームの方が大幅にコストを圧縮できるわけですが、中途半端に改修したばかりにその後の維持費用が嵩み、結局は建て替えと変わらないコストがかかってしまうようでは元も子もありません。  
そうした残念な事態を避けるためには、なるべく早い段階で「ランニングコストのかからない家」にしてしまうことが重要です。  

中でも、早急に手を付けるべきは建物の構造部となります。 リフォームというと、どうしても内装や設備機器の更新に目を向けがちですが、耐震性や耐久性に関わる構造部を優先的に改修することで、長期にわたって快適な住まいのベースを作ることができます。  
特に、1981年6月の改正建築基準法で制定された新耐震基準を満たしていない家の場合は早急に「長寿命化リフォーム」を施すことで、その後のメンテナンスが楽になり、結果的にトータルコストを圧縮することができます。  

国や自治体の補助金制度も上手に活用しよう

こうした、住宅の長寿命化につながるリフォームについては、国や自治体が補助金制度を設けているケースもあります。  

たとえば、国が実施する「長期優良リフォーム」補助金は、リフォームで耐震性・断熱性能の向上・劣化対策などの工事を施した住宅を「長期優良住宅」に認定し、リフォーム費用を補助してくれます。
※工事費の3分の1、最大100万円まで(一部200万円まで)を補助。  

また、各地方自治体も「耐震補強」「バリアフリ―化」「省エネ化」などのリフォームを行う場合には、それぞれ補助金制度を設けています。 全国各市区町村の制度は「一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会」のホームページで検索可能ですので、国の制度と組み合わせて使えるものがないか、チェックしてみましょう。  

建て替え・リフォームの10年後、20年後にかかるコストは?

建て替えや大がかりなリフォームを行った場合でも、住み続ければやはり建物は劣化します。「しっかり改修したからしばらくは何もしなくても大丈夫」ではなく、その後も細かなメンテナンスを続けることが結果的にはトータルコストの圧縮につながります。  

なお、ホームプロのデータから、5~10年ごとに必要最低限のメンテナンスを行った場合の30年間のリフォーム費用を算出すると、おおよそ800万円弱。たとえ、2000万円、3000万円かけて建て替えを行ったとしても、長い目で見ればこれだけのコストが余分にかかることを頭に入れておきましょう。  

<まとめ>

「建て替えかリフォームか」もし、まだ迷うようなら、一度ホームプロの「リフォーム会社紹介」を申し込むのもひとつの手です。

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