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家族といえども、二世帯で暮らし始めるとなると人間関係のトラブルも勃発しかねません。せっかく二世帯にしたのに、それが原因でいざこざを抱えてしまうのは避けたいところです。そこで、二世帯リフォームを実施した場合に考えられるトラブルの具体例と、そうしたトラブルを回避するために心掛けたいことをまとめてみました。
目次
トラブルとしてもっとも多いのは、プライバシーや「騒音」の問題。親世帯と子世帯は生活時間帯が異なる場合が多いため、互いの生活音が苦痛に感じられてしまうケースも多いようです。
上下階で分ける二世帯住宅の場合、親世帯が下に、子世帯が上に住むことが多いのですが、上階からの足音や生活音は意外とストレスになるもの。足音や椅子の引きずり騒音などであれば、防音床材を使うことである程度抑えることもできます。
寝室は特にプライバシーを大切にしたい場所。寝室を同じフロアにまとめてしまうと、ストレスが溜まってしまうようです。できれば世帯ごとに階を分けて寝室を設ける方が得策といえるでしょう。
完全同居型や部分共用型のプランの場合、水回りなどの設備を二世帯共用にすることがあります。家族の人数が多い場合はひとつだけだと不便ですし、どちらが掃除するべきかといった取り決めも曖昧になりがちです。
トイレやお風呂がひとつしかないと、待ち時間が発生してストレスのもと。また、誰が掃除するかの分担も最初に明確に決めておかないと、お互いにフラストレーションが溜まってしまいます。予算があるなら、これらは世帯ごとに設置した方がいいでしょう。
二世帯住宅ではLDKを共用しているケースも多いようです。しかしながら、それぞれの家族の人数が多い場合は冷蔵庫のキャパシティにも限界が生じてきます。リビングは共用でもキッチンだけは別々にしたほうがいいかもしれません。特に、ふたつの世帯で食の嗜好や食事する時間帯が明確に異なるようであれば、キッチンは分かれていたほうが使い勝手が良いものです。
「費用面」もトラブルの火種になりやすいポイントです。工事費用の負担の割合だけでなく、住み始めてからの生活費の分担についてもあらかじめ考えておかないと揉める可能性があります。
両世帯で折半するのか、どちらかが多めに払うのか?リフォーム費用にまつわるトラブルも多くみられます。お金の問題は後を引くため、どのように分担するかはきっちり話し合い、早めに明確に決めておきたいところです。どちらがどの程度支払うのかによって、税金も変わってきます。
二世帯のメーターが同一だと、電気やガスをどちらがどの程度使ったかが不明瞭になります。明らかに子世帯のほうが多く使っているのに光熱費の支払いは折半…などと、不満を抱く火種にもなりかねません。メーターを別々につけられるようなら、その方がお互いの気持ち的にもスッキリします。
間取りや設計のプランニングの詰めが甘いと、住み始めてからいろいろな不満が生じてくるようです。工事着工前には互いの希望をとことんまで詰めて、優先順位を明確にしておくことが重要です。
子世帯ではあまり必要とされない、バリアフリーのための工事。子世帯の力関係が強いとバリアフリー云々は後回しにされがちですが、親世帯に対して配慮のない設計をしたために大ケガへとつながってしまうこともあります。せめて親世帯が暮らす階やスペースだけでもバリアフリー仕様にするなど、十分に検討したいところです。
リビングがひとつしか作れないという場合、各世帯の来客があったときに不便です。家族が暮らすリビングは共用でも構いませんが、狭くてもいいので玄関脇に接客スペースを作っておくと、急な来客にも慌てずに済みます。
いかがでしょうか?やや大げさに感じられるかもしれませんが、こうしたトラブルは実際に起こりえます。これから長くひとつ屋根の下で暮らしていく家族がギクシャクしてしまわないためにも、プランニングの段階からお互いの主張を明確にしておく必要があるでしょう。
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