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第2回 座布団一枚に百の用法

  • 最終更新日:2015-04-24
座布団のことを外国人に説明するには、「ジャパニーズ・クッション」と言えばいいのでしょうか。でも、クッションとはどこかが何かが違います。身近だけれど奥が深い、座布団について調べてみました。

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ひとり暮らしの私の部屋には揃いの座布団が2枚あります。
この部屋に引っ越して早々、近くの商店街で間に合わせに買い求めたものですが、けっこう長く使ってへたっています。
二つ折、時には四つ折にしてこれを枕にテレビを見たり、元同僚が赤ちゃん連れで遊びに来た時には敷布団がわりに寝かせたり。八面六臂の活躍ですから、くたびれても無理はありません。
身近すぎてその存在について深く考えたこともなかったのですが、調べてみるとこれがけっこう奥が深いようで……。

人とおんなじ。裏表がある

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私の座布団はテレビの『笑点』で使われている座布団みたいに房もついていないし、真ん中を十文字に糸でとじたりもしていません。この四隅の房と十文字のとじは、中の綿が寄らないようにするためのものだそうです。
ところで座布団の寸法はまちまちですが、共通しているのは幅より丈(奥行)がちょっと長いこと。人は腰幅よりお尻から膝までのほうが長めだからです。今は正方形の座布団もずいぶん出回っていますが、これでは手前上方から眺めたとき横長に見えます。坐りやすさと見た目からいって、丈がちょっと長めなのが具合がいいのです。
ところで座布団に正面はあるのでしょうか。座布団を作るには布地を折って三方を縫い合わせるのですが、縫い合わせのない一辺が正面になります。なお、人と同じく裏表だって当然あります。縫い合わせ部分が隠れるほうが表で、絵柄の天が相手に向くようにして坐ります。人の裏表も、座布団の裏表も見極めが大切です。

クッションじゃない。むしろ椅子

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ジャパニーズ・スタイルのクッション----。外国人相手に座布団のことを説明するなら、こういっておけば間違いない気がします。けれど、「ジャパニーズ・スタイルの椅子」といったほうがむしろ正しいのだと、GK道具学研究所の山口昌伴さんはいいます。
例えば、食事用の椅子、仕事・勉強用の椅子。かしこまる椅子、くつろぐ椅子。腰かけ仕事のスツール、恋を語るカウチ(寝椅子)……。人のポーズが百態あれば、百種の椅子を作り出す。このように目的に合わせて道具を用意するのが、西洋式の発想法なのだとか。
これに対して、わが日本の座布団は単純な四角形。形はひとつで変わらないけれど、人のほうが坐り方を幾通りにも変えます。例えば、お客に行って亭主を待つ間は、すすめられた座布団にたとえ坐ってもどっかとは坐りこまない一態。廊下に亭主の足音がすると緊張して居ずまいを正す一態。そして、亭主の入室で滑り降りて脇に正座する一態。挨拶がすむと、またすすめられて膝を揃えて正座の一態。で、そのうち「まあお楽に」といわれて膝を崩し、お酒が入って「もっとお楽に」で、あぐらをかく。つまり座布団に坐るのに、人が色んなポーズをとる。百の椅子のヴァリエーションを用意する西洋式に対して、ひとつの座布団に百の用法を秘めさせるのが日本式発想の特徴、和風の本質だというのです。

座布団こそ和風のこころ

座布団のこうしたあり方は、風呂敷や和室に似ています。つまり、風呂敷はバッグに、敷物に、スカーフにもなります。和室は客間、茶の間、寝室を兼ねます。使う人によって用の百態が生まれる。このシステムが和風というものなのです。ところで、モースが日本の住宅についての観察記録を残しています(1886年刊)。そう、大森貝塚の発見者として学校で習ったあのモースです。座布団から飛躍しますが引用します。「しばらく日本にすんでみると、快適な生活をつくりだすための必需品を、ほとんど考えなくてもよいことがわかってくる。アメリカでは絶対に必要とされているものが、日本にはなく、そして、逆にこれが快適さにつながってゆく、ということも、同時にわかってきた。たとえば、ベッドについてみると、日本人のそれはまったく簡単なものだ。床全体、いや家全体がベッドなのである。(中略)ねるときには、いろいろな厚さの蒲団を上と下に一枚以上ずつ、かさねて使う」
これは「蒲団と枕」の項の抜書きですが、和室の特徴をいい当てています(むさ苦しい万年床では、多様に使えるはずの和室の持ち腐れになりますね)。モースは座布団については「客が坐るための、ちいさな方形のクッション」とあっさり書きとめているにすぎません。しかし、箱枕に関しては「この枕をもち歩く日本人は、いわば寝床をもち歩いているようなものである。このように便利な頭休めというか、枕さえもっていれば、いつ、どこでも、十分に休むことができる」と述べています。当時は座布団を枕にする行儀の悪い人はいなかったのでしょうか。モース流にいえば、お尻に敷いたかと思えば臨時の枕にもなり、床全体をベッドにしてしまう座布団は大した存在。和風の象徴といえます。

【参考文献】
『和風探索 にっぽん道具考』(GK道具学研究所+山口昌伴著・筑摩書房刊)
『日本のすまい・内と外』(エドワード・S・モース著・鹿島出版会刊)

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