床が冷たくて、冬は暖房を入れても中々部屋が暖かくならず、光熱費が高くなるならまだしも、家族が寒い思いをしているはなんとかしたい! ただ、断熱を施工するにしてもいくら金額が掛かるか、どう工事してよいのかもわからないですよね。 そこでこのページでは、床下断熱にどのような素材が使われるのか、どういった工事があるのか、DIYは可能なのかを解説していきます。
目次
断熱を行うには、外の寒さや暑さを建物内に侵入しないよう、部屋の気密性を高めることが非常に重要です。この気密性を高めるために施工で使われるのが、断熱材です。
断熱材は、繊維系と発泡樹脂系の2種類が存在しており、どちらも素材の中に空気の層を設けることで断熱性を確保しています。
この断熱材、上記でも触れたように、繊維系・発泡樹脂系に分かれているだけでなく、その中でも細分化されています。
それぞれがどういった断熱性と特性があるのか、次の項目で解説していきます。
断熱材は素材によって、性能が大きく変わります。具体的には以下の表の通りです。
分類 | 断熱材名 | 熱伝導率 |
繊維系断熱材 | グラスウール | 0.050w/m・k(密度10K)~0.036w/m・k(密度32K) |
ロックウール(マット) | 0.038w/m・k | |
セルローズファイバー | 0.040w/m・k | |
ウールブレス | 0.044w/m・k | |
発泡樹脂系断熱材 | 押出法ポリスチレンフォーム | 0.40w/m・k以下~0.028w/m・k |
ビーズ系ポリスチレンフォーム | 0.043w/m・k~0.034w/m・k | |
ウレタンフォーム | 0.024w/m・k | |
フェノールフォーム | 0.022w/m・k |
熱伝導率の数値が低くなればなるほど、断熱性能が上がります。したがって、この表で比較すると最も性能が低いのは、密度10Kのグラスウールとなり、最も効果が高い断熱材はフェノールフォームとなります。
次に断熱材の特性を解説します。
■ロックウール
玄武岩・高炉スラグやその他天然岩石等を原材料にして加工される人造鉱物繊維です。特徴としては、安価で断熱性が高く、耐火性に優れています。
岩と聞いて、アスベストを想像するかもしれませんが、アスベスト被害となる石綿とは別物なので、安心して使えます。
■グラスウール
グラスウールは、リサイクルしたガラスなどを繊維状にした断熱材で日本で最も使われている素材です。
断熱材の中でも価格が安く、リサイクル原料を使用しているため、環境にもやさしい製品となります。
ただし、湿気に弱い断熱材のため、防止するための正しい施工技術が必要にです。
■セルロースファイバー
セルローズファイバーは、古新聞を原材料としたエコな断熱材です。
断熱性は先に紹介した2つとほぼ同等の性能を持ちつつも、防音室にも使われるほどの高い防音性が何よりの特徴となります。
■ウールブレス
ウールブレスは、羊毛から作られる断熱材です。特徴は発生したホルムアルデヒドを繊維内に吸着するといった他の断熱材にはない特徴があります。
さらに、羊毛自体が調湿機能が高く、周囲の湿度を約40~60%に保つ特性もあるのです。また、人体に害のないホウ酸を主成分とした、害虫忌避を繊維に閉じ込めて作られるので、カビやダニが生息しにくくなるメリットも。
■ビーズ系ポリスチレンフォーム(EPS)
ビーズ系ポリスチレンフォームは、ポリスチレン樹脂に発泡剤と難燃材を加えてビーズ状にし、蒸気で発泡させ作られた断熱材で、一般的には発泡スチロールと呼ばれます。
金型に入れて加熱することで作られることから、形状次第で自由な形で成形することが特徴です。
また、身近にある発泡スチロールなので、イメージしやすいと思いますが、水や湿気に強く、簡単に加工も可能なので施工性にも優れます。
■押出法ポリスチレンフォーム(XPS)
ポリスチレン樹脂に発泡剤と難燃剤を混ぜ合わせた上で、発泡させながら押し出して作られる断熱材です。
外断熱に適した断熱材で、防蟻性能を備えているものが多く、シロアリの侵入を防ぐ機能もあります。
■硬質ウレタンフォーム(PUF)
ポリイソシアネートとポリオールに発泡剤などを混ぜて作られる断熱材です。実際の建築現場では、吹き付けて使われるため、発泡プラスチック系の中では気密性を確保しやすく、断熱性が高くなる特徴があります。
■フェノールフォーム(PF)
フェノールフォーム樹脂に発泡剤と硬化剤などを加えてボード状に作られる断熱材です。極めて高い独立気泡で構成されるため、長期にわたり耐火・断熱性を維持できます。
また、上記の表にある通り、トップクラスの断熱性能を誇り、他の断熱材と比較しても抜きん出た性能です。
上記で解説した断熱材を用いて床下断熱を行う場合、日本の家屋では2種類の断熱工事がメインとなります。床に施工する場合と基礎に断熱するやり方です。
床の断熱工事は、室内から床材であるフローリングの下の部分を断熱する工事です。床のすぐ下を断熱する床断熱は床の暖かさを感じやすく、床暖房の効率も上がりやすくなります。
一方で施工するには注意が必要です。理由は床と断熱材の間に隙間ができると断熱の効果が下がってしまうので、あらかじめ隙間が出来ないような施工方法にする必要があります。
床断熱と比較すると、基礎断熱は施工が楽かつ、気密性を確保しやすいです。
一方で、基礎に使われるコンクリートは、2~3年は湿気を放出するため、それが原因で床下結露やカビが発生してしまします。
そのため、床下を24時間換気する必要があるのです。
また、基礎外断熱を行うと、断熱材を通り道にし、シロアリが土台まで上がって来てしまう可能性があります。
対策としてシロアリの歯で削れない硬い断熱材を選ぶ必要があるので注意が必要です。
床下断熱工事の種類で書いた通り、かなりの施工技術が必要となるので、ご自宅をDIYでリフォームするのことは、オススメできません。
やろうと思えば不可能ではありませんが、施工には注意を要するポイントが多々あります。
手間も大きくかかるので、1日2日のDIYでは完了せず、お仕事をされている方なら、休みの日を潰しても完成しないことも十分にありえます。
また、仮に出来たとしても、隙間の問題から思ったよりも寒さや暑さが解消されなかったということが考えられ、「せっかくがんばったのに、効果を実感できない」という事態も想定されます。
とはいえ、業者に頼むのもお金がかかると懸念されると思いますが、断熱性能が上がるだけで、光熱費を大幅に削減できるのです。
上記は家全体を省エネ基準で満たしたケースですが、次世代省エネ基準に近づけることで、かなり光熱費の削減になることがわかると思います。
また、ホームプロのサービスを使えば、匿名で複数の会社から見積りを取ることができるので、リフォームで不安になる相場が判らないから高い金額で契約してしまうという事態を避けることが出来ます。
ぜひ、ホームプロを使って、寒さ暑さを解消しましょう。
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