1. 屋根の葺き替え時期の目安とリフォーム費用、屋根材の種類を徹底解説

屋根の葺き替え時期の目安とリフォーム費用、屋根材の種類を徹底解説

屋根の葺き替え時期の目安とリフォーム費用、屋根材の種類を徹底解説

屋根は日差しや雨風から家を守るという重要な役割を担っています。常に自然の厳しさと対峙して、住む人を守ってくれる屋根は、消耗が激しく、定期的なメンテナンスが必要です。 もし補修工事などでは間に合わないほど下地が傷んでいたり、雨漏りしている場合は、「葺き替え」というリフォームが必要になります。 今回は屋根の葺き替えリフォームについてご紹介します。

屋根の葺き替えとは?

屋根の葺き替えとは単に屋根の表部分だけを補修する工事ではなく、全面的に屋根を一新するリフォームのことです。

葺き替え工事の内容

屋根の表面を補修するだけでは心もとない場合、もともとある屋根の下地から表面までを丸ごと新品へと取り替える「葺き替え工事」を行います。
ただし、建物の形状や状態によっては、一部分だけを下地から表面まで取り替えることで済む場合もあります。例えば、傷みの激しい南側屋根だけ下地から表面まで一新するといった工事です。それを「全面屋根葺き替え工事」に対して「一部屋根葺き替え工事」といいます。

メリットとデメリット

補修にかかる費用をできるだけ抑えたいという人は多いと思います。しかし、リフォームは一時的な出費は多少かかっても、長期的に考えるとマイホームにとって優れた決断となり得ます。屋根の葺き替え工事のメリット・デメリットをお伝えします。

メリット:地震に対する備え

屋根を一新する際に軽量な屋根材を選ぶことで耐震性を上げることができます。例えば、瓦屋根は丈夫でメンテナンスも比較的少なく済むという利点がある一方で、その重さが地震のときにマイナスに働く場合もあります。たとえると、頭に軽い帽子をかぶっているときに階段を上り下りしても、体のバランスに影響はありませんが、頭に重い物を乗せて階段を上り下りしてみると、バランスを崩しそうになります。屋根も原理は同じです。屋根が老朽化している場合は、重い屋根材から軽量かつ丈夫なものに替えると安心です。

メリット:雨漏り対策

台風やゲリラ豪雨などの際は、雨漏りが突然発生する場合もあります。老朽化して雨漏りし始めると、室内までダメージを受けてしまいます。そうなると、屋根のリフォームだけでは済まなくなり、余計なコストがかかります。塗装や補修で対応できなくなってきたら、葺き替えを検討することをおすすめします。

デメリット:一時的な出費がかかる

費用に関しては補修工事よりも葺き替え工事のほうが基本的に高くなります。しかし葺き替え工事をすることで、結果的に家にかかるトータルコストを安く抑えられる場合があります。古い屋根材は必要なメンテナンスのサイクルが年を追うごとに短くなってきます。何度も補修して塗り直してと、毎年のように補修する必要が出てくると費用が定期的にかかります。さらに屋根がしっかりしていないと雨水が染み込み、建物自体の寿命を縮めてしまう可能性もあります。そうした場合、長く家に住むためには、葺き替え工事で屋根を新しくするほうが良いでしょう。一時的な出費を抑えてメンテナンスを頻繁に行うか、葺き替えにするか、その判断はプロのリフォーム会社に相談すると、親切に教えてくれます。

補修工事との違い

補修工事は傷んだ場所のみを直す、比較的小さな工事です。以下のようなケースにおいては補修工事だけで済ませることが可能です。

・瓦の一部だけがズレたので直す
・瓦の一部だけに傷みがあり交換する
・雨漏りしている原因が単純で、その点だけを補修する
・変色した部分のみ塗り直す

どれがいい?屋根の種類と形

屋根の種類は昔懐かしいトタン屋根から現在人気のガルバリウム屋根までたくさんあり、その形状もさまざまです。

屋根の種類

屋根の種類によって地震や雨風に対する強度が違います。個人の考えを優先するのはもちろんですが、同時にその町、その土地に合ったものをチョイスすることも大切です。

スレート屋根

スレート屋根には「天然スレート」という天然の岩から作った高価で貴重な屋根材と「化粧スレート」という主にセメントと繊維を混ぜて作られた屋根材があります。前者はほとんど出回らないため、スレートといえば化粧スレートを指すと考えて問題ありません。スレート屋根は安価でそこそこ耐久性があり、重さも日本瓦の半分以下と、バランスの良い優等生の屋根材です。カラーバリエーションが多くデザイン性に優れています。ただし、風や地震の影響を受けやすい性質が指摘されています。

瓦屋根

日本瓦の優れた特徴は耐久性です。重さがあるため地震には弱いという点はありますが、基本的には耐久性に優れており、メンテナンスは30年に1回程度で済みます。初期費用は高いものの、将来的なことを考えれば選択肢の一つになり得ます。遮音性や耐熱性に優れている点も特徴に挙げられます。

ガルバリウム屋根

主にアルミと亜鉛で作られた金属屋根材です。金属ですがトタン屋根よりもサビがつきにくいのが特徴で、軽量さも日本瓦の約6分の1ほどと、耐震性に優れています。ガルバリウム屋根材自体は耐久性に優れていますが、金属なので水平の屋根にはあまり向きません。なぜなら水平の屋根の場合、雨水が長時間そこに留まることがあり、サビにくさがメリットのガルバリウム屋根でもサビてしまうおそれがあるからです。メーカーの保証も30年から50年と長期間になっており、その間メンテナンスの必要もあまりありません。

ハイブリッド屋根

災害に強い屋根を目指して、屋根材も進化しています。ガルバリウム鋼板に石の粒を焼き付けるなどして軽量かつ丈夫で長持ちな屋根材を実現しました。そうした屋根材を使用した屋根のことをハイブリッド屋根と呼びます。

トタン屋根

一昔前に普及した安価な金属屋根材です。寿命は一般的に10年から20年と短く、現在トタン屋根の建物は葺き替えで他の屋根材へと変更することが多くなっています。

屋根の形

屋根材と屋根の形には相性があり、それによって耐久性が変わってくるため、よく検討することが大切です。

切妻屋根

家の絵やマークに使うような、三角の屋根です。単純な構造をしているため強度が高めですが、デザインによっては野暮ったい印象を与えます。構造がシンプルな分、作業が早く進むため、葺き替えのコストは安く済む傾向にあります。

寄棟屋根

4つの面があり、いずれも中心から地面に向かって勾配をつけた形です。雨が四方に流れるため水の流れがスムーズになります。どの面にも均等に雨が当たり、風への耐久性にも優れています。メンテナンス費用は比較的高めです。

片流れ屋根

どちらか片方に勾配が付いた屋根です。太陽光パネルを置きやすい一方で、雨や雪が一方向に流れてしまうというデメリットがあります。シンプルでデザインがすっきりしていますが、軒先の反対側は雨風や日差しにさらされやすく、その部分は老朽化が進みやすくなります。

陸屋根

屋根に勾配がない、地面と平行に真っ直ぐな屋根です。見た目が美しい一方で、雨が溜まりやすい性質があります。また、軒がないため壁面に雨風が当たり、そこから雨漏りが発生することもあります。

葺き替えのベストなタイミングとは?

葺き替えは遅すぎると家の寿命を縮めることになりかねません。適切な時期に行うためには、定期的に現状を確認し、早めにリフォームを検討しましょう。

チェックポイント

以下の項目に当てはまる場合は、リフォーム会社に相談してみることをおすすめします。簡単な塗装や補修で済むのか、葺き替え工事が必要なのかを相談すると、適切なアドバイスを受けられます。

・築15年以上経っていて、その間にメンテナンスを何もしていない
・天井に雨染みができている
・天井がカビっぽい、カビが広がってきた
・風の強い日に屋根から変な音がする(補修で済む場合もあります)
・雨が降った翌日も湿気が残る

屋根材別の葺き替え時期の目安

スレート屋根

20年ほどで寿命を迎えるケースが多くなっています。2005年以降に作られたものはアスベストを使用していないため、寿命が短くなる傾向があります。条件によっては30年くらい問題がないこともありますが、20年を目安に専門家に確認してもらうようにしましょう。寒暖の差が大きいと反り返りが起きることもあり、そのときは葺き替えを検討する時期が来たと考えましょう。ほかにも、ひび割れが多い、白っぽくなるという現象も寿命が近くなっている証拠です。

瓦屋根

一般的に屋根材としては最も寿命が長く50年、中には100年以上もつものもあります。とはいえ、気象条件などでその耐久性も変化します。メンテナンスは30年くらいまでに一度行ったほうが安心です。苔が生えてきた、瓦が割れたり欠けたりしている、または瓦がズレているといった問題が多く見受けられた場合は専門家の判断の下、雨漏りになる前に葺き替えを行いましょう。

金属屋根

一般的に寿命は20~30年です。金属屋根は固定する部品が緩むと浮き上がり現象が起こり、剥がれやすくなります。また、塗料が雨風にさらされて薄くなると、金属部分がサビやすくなります。定期的な塗装が屋根の寿命、ひいては家全体の寿命を延ばします。屋根の一部がめくれていたり、サビや腐食が広がってきたときは葺き替えの時期となります。

トタン屋根

耐用年数は10年ほどですが、塗装を繰り返せば寿命を延ばすことが可能です。しかし、それまで定期的に塗装をしてこなかった場合は、葺き替えが必要になる時期が早くなります。全体的に赤みを帯びてサビている場合は、葺き替えの時期と考えて良いでしょう。

葺き替え工事の流れとリフォーム会社選びのポイント

葺き替えは家にとって重要なメンテナンス工事の一つです。信頼できるリフォーム会社に頼みましょう。

葺き替え工事の流れ

基本的な方法は次の通りです。
まず既存の屋根を撤去して下地の状態を確認します。次に下地を修繕して補強を行います。その後、防水シートを貼り付けた後に新しい屋根材を取り付けます。雨水の対策など、周辺の整備を行って工事は終了です。

リフォーム会社選びのポイント

葺き替えの経験が多くないリフォーム会社の場合は、適切な下請け会社を探して工事を進めてくれますが、できれば葺き替えを扱った経験の多い複数の会社から見積もりを取って話を聞き、信頼できると思ったところと契約することをおすすめします。
その際、費用の安さだけで選ばないことが大切です。他社と比べて大幅に安いところは、どこかで手を抜いたり安い材料を使っているために、その価格帯になっている可能性があるからです。

要注意のリフォーム会社は?

飛び込みで突然やってくる営業マンには注意が必要です。葺き替えの必要がないのに巧みな心理コントロールで契約に持ち込もうとするケースがあります。全てが悪質なところとは言えませんが、特に見積もりが「工事一式」というように大雑把であったり、契約を急かして検討の余地を与えようとしないところは避けたほうが無難です。

お勧めのリフォーム会社は?

信頼できる知人からの紹介は心強いものですが、その分、他と比較して高いと感じた場合でも断りにくくなります。信頼できるリフォーム会社をじっくりと比較・検討して契約できるインターネットサービスの利用をおすすめします。見積もり内容が明確で、細かい質問でも丁寧に答えてくれるような会社を探しましょう。

屋根の葺き替えと補修工事にかかる費用はいくら?

屋根の葺き替えと補修工事の費用をホームプロの事例を通して確認してみましょう。ただし、もともとの屋根の状況や施工性によっても費用は変わります。下記の事例はあくまで参考例としてご覧ください。

金属屋根に葺き替え

戸建住宅
費用:260万円
工期:1カ月
築年数:26~30年

築30年近くになる木造住宅の家で雨漏りが発生したため、耐久性と耐震性を考え、ガルバリウム屋根への葺き替えを行いました。20年保証付きです。厚さは11.5ミリ、中に吹き付けウレタンフォームが入っていて、断熱性にも優れています。

スレート屋根に葺き替え

戸建住宅
費用:453万円
工期:2カ月(他のリフォーム箇所も含む)
築年数:26~30年

屋根の老朽化が顕著だったため、重くて色あせていたセメント瓦からココナッツブラウン色の明るいスレート屋根材へ葺き替えました。屋根に太陽光パネルも設置して光熱費を抑えるエコロジーな家となりました。

屋根の塗装工事

戸建住宅
費用:120万円
工期:2週間(他のリフォーム箇所も含む)
築年数:16~20年

葺き替えだけでなく、塗装工事の例もご紹介します。こちらはまだ比較的新しい家ですが、それでも経年劣化は着実に進行しており、大掛かりな工事に至る前に塗装メンテナンスを行いました。遮熱塗料を塗ることで、太陽エネルギーに含まれる近赤外線を反射し、屋根の温度上昇を抑制、室温上昇を防ぎます。これにより屋根材が長持ちします。

家全体へのダメージを防ぐため、早めに屋根の葺き替えを

雨漏りに気付いたときは、屋根材の老朽化がかなり進行している証拠です。家全体の大規模リフォームになる前に、早めに屋根の葺き替えを行うと、全体的な費用を抑えて結果的に節約につながります。築10年から15年を過ぎたら屋根の様子に注意するように心がけ、定期的に塗装や補修工事を行ったり、さらに老朽化したら葺き替えを行うのが良いでしょう。

また、築20年以上の住宅で屋根にトップライトがある場合、屋根の葺き替えのタイミングで、新しいトップライトへの交換を検討しましょう。これは、屋根の防水を確保するためです。古いトップライトは製造メーカーや対応部品が既に無い場合があり、直すことができず、今後の屋根の障害となる可能性があるからです。

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