リフォーム見積もり完全ガイド比較編 見積もり比較
「シミュレーション ～3社の見積もりを比較する～」

3社から見積もりをもらった「ホームプロ太郎さん」になったつもりで

ホームプロ太郎さんは以下のような工事を希望し、3社に現場調査、見積もりを依頼しました。

【工事内容】
システムキッチンの取り替え。
奥さんがS社のキッチン（I型で、品番はK-001）がいいと言っているため、その取り付けを希望。
LDK、寝室のフローリング張替（約50平米）。フローリングは安価なものでよい。
【予算】
150万円くらい

近所の工務店　A社さんの見積もり

まず、問題は「一式」での記載で明細がなく、他社との比較ができません。
解体撤去費や仮設工事費など、他社にはある項目もなく、見積もり金額に含まれているかどうかも分かりません。
昔からの慣習で悪気はないのかもしれませんが、明細を教えてもらうように連絡してみましょう。
例：「材料と工事と分けた明細金額を教えてもらえませんか？」
また、キッチンが希望とは違うL型になっています。なぜ希望と違うのか質問し、理由が納得いくものなら検討に加えます。
いずれにしても、同条件で見積もりをもらわないと比較できないので、I型のプランの見積もりの再提出を依頼しましょう。
もし再見積もりを面倒がるようでしたら、これからの契約や工事に不安が残ります。小規模な工事ならともかく、規模が大きなリフォームなら、相談しない方がよいかもしれません。

リフォームチェーン店　B社さんの見積もり

まず、「1.床工事」をご覧ください。
解体撤去費用、フローリング材、床工事と項目別に分かれており、どんな工事をするのかがよく分かります。これなら他社との比較が容易です。
希望通りの内容で、数量や合計金額も間違いなく、及第点といえます。総額も一番安いので、価格のみで選ぶなら、A社かもしれませんが、疑問点は質問しておきましょう。
後ほどC社を比較すると分かりますが、システムキッチンの価格はやや高めですが、工事費は安くなっています。
リフォーム会社や工務店にはメーカーごとに仕入れの割引率の差があるため、希望するS社のキッチンはあまり割引できないのかもしれません。「どうしてもこのメーカー！」というこだわりがないのであれば、同等のキッチンで、安くできるメーカーがないか質問してみてもいいかもしれません。
例：「得意なメーカーはどこですか？そのメーカーのものを使ったらいくらになりますか？」
また、工事費が安いのは嬉しいことですが、その分工事の腕が悪いと困りますね。
例：「キッチン工事の経験が豊富な職人さんが、取付工事をしてくれるのですか？」

リフォーム専門会社　C社さんの見積もり

解体撤去費用、フローリング材、床工事と項目別に分かれており、どのような工事をするのかがよく分かります。これなら他社との比較も容易です。
数量等は間違いありませんが、「フローリング材は安価なものでいい」と伝えていたのに、価格の上がる「無垢フローリング材」を使う見積もりとなっています。
「奥様が自然素材が好き、とチラッと伺いましたので」という理由かもしれません。納得できればOKです。いずれにしても、同条件で見積もりをもらわないと比較できないので、複合フローリングならいくらになるか、聞いてみてみましょう。
例：「無垢フローリングを、X社 F-001という複合フローリングにした場合も、お見積もりいただけませんか？」
またB社と比較して、システムキッチンは安いですが、取付費が高くなっています。
設備の値引率だけで判断しないように気をつけましょう。

リフォーム見積もり完全ガイド