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外壁塗装を検討しているものの、「まとまったお金が用意できない」「予算に余裕がない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
外壁塗装は住宅を守るのに欠かせないメンテナンスですが、高額な費用が必要になるイメージがあり、後回しにしてしまいがちです。しかし、放置してしまうとかえって修繕費用が高額になってしまうこともあります。
本記事では外壁塗装のお金がないときに費用を抑えるためのポイントを、株式会社フレッシュハウスの本間 大輔さんにお伺いし、資金計画と節約術の2つの観点から解説します。活用できる制度や工夫を知ることで、無理のない形で外壁塗装を進めていきましょう。
目次
「お金がないから、もう少し先でいいかな」と外壁塗装を先延ばしにするケースもあるかもしれません。しかし、外壁塗装を長期間しないまま放置することによって、想定以上の修繕費用がかかってしまう可能性があります。
外壁は、紫外線や雨風から住宅を守る役割を果たしています。塗装によって張られた「塗膜(とまく)」が劣化すると、防水機能が低下し、小さなひび割れから雨水が建物内部に浸入してしまいます。専門家によると、1mm程度のひび割れであっても水が入り込む可能性があるとされています。これは、ペットボトルに小さな穴を開けた際に水が漏れるのと同じように、わずかな隙間でも雨水の浸入経路になるためです。
このようなひび割れを放置すると、以下のようなリスクにつながる可能性があります。
- 雨漏りの発生
住宅の防水機能が低下し、建物の内部まで水が浸入してしまいます。
- 柱や建物構造の腐食
浸入した水分によって、建物の骨組みとなる木材が腐ってしまうことがあります。
- シロアリによる被害
湿気を好むシロアリが水分を持つ木材に住み着いてしまい、建物の強度が低下する危険性があります。
外壁の角の小さなひび割れを放置したことから一部の柱が腐食し、この補修に数十万円単位の修繕費用が必要になってしまったという事例もあります。塗装による予防メンテナンスを行うほうが、トータルの住居維持費を抑えることにつながります。



写真のように、遠くからではわかりにくいひび割れでも、外壁を剥がすと大きな腐食が見つかる事例もあります(画像提供:フレッシュハウス様)
外壁塗装の費用を抑える方法は複数ありますので、予算がないからといって放置せず、できる手段を検討してみましょう。

(画像/PIXTA)
外壁塗装の費用は、住まいの広さや使用する塗料のグレード、および現在の物価状況によって異なりますが、一般的な費用相場の目安は以下の通りです。近年は原材料費の上昇により、以前よりも相場が上昇傾向にあります。
| 住宅の坪数 | 費用相場 |
|---|---|
| 20坪 | 約60万円 |
| 30坪 | 約90万円 |
| 40坪 | 約120万円 |
| 50坪 | 約150万円 |
| 60坪 | 約180万円 |
※一般的なシリコン系塗料を使用したと仮定し、足場代・諸経費などを含んだ概算
外壁の状況や現場・依頼する会社・工事内容などによって実際の見積もりが決まってくるため、まずはリフォーム業者に相談してみるとよいでしょう。
また、外壁塗装にかかる費用については以下の記事でも詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
外壁塗装の見積もりのチェックポイント|内訳や安く抑えるポイントも解説
まとまった金額が必要になるケースもありますが、後述するマネープランや節約のポイントを活用することで、費用を抑えて進めることができます。
外壁塗装の費用を一括で用意するのが難しい場合でも、活用できる制度や仕組みがあります。それぞれの特徴を確認し、ご自身に合った方法を検討してみてください。

(画像/PIXTA)
加入されている火災保険によっては、台風や落雷などの自然災害によって外壁が破損した場合に補償を受けられることがあります。
ただし、経年劣化による傷みは対象外です。適用を受けるには、損傷が自然災害によるものと認められること、被害を受けてからの年数、リフォーム費用が保険契約で定めた自己負担額(免責金額)を超えていることなどの条件があります。まずは加入中の火災保険の補償内容を確認してみましょう。
なお、「火災保険を使って塗装リフォームをしませんか」と持ちかけてくるリフォーム会社には注意が必要です。虚偽の申請は保険金詐欺にあたる可能性がありますので、必ずご自身で保険会社へ直接連絡しましょう。

(画像/PIXTA)
お住まいの市区町村が、外壁塗装に対して助成金や補助金を設けている場合があります。例えば、以下のような制度があります。
制度の多くは「着工前の申請」が必要です。また、年度途中で予算に達し終了する場合もあるため、早めの確認が必要です。
- 品川区 住宅改善工事助成事業(エコ&バリアフリー住宅改修)
遮熱性塗装のような「エコ住宅改修」と認められる場合、工事費用の10%の助成を受けられる制度です。
参照:住宅改善工事助成事業(エコ&バリアフリー住宅改修)|品川区
- 我孫子市 我孫子市住宅リフォーム補助金制度
個人住宅の所有者向けにつくられた、外壁塗装をはじめ幅広いリフォームに利用できる補助金制度です。
- 葛飾区 かつしかエコ助成金
外壁や屋根への高反射率塗装をはじめ、省エネに配慮した設備等の導入において、その費用の一部が助成されます。外壁と屋根を両方施工することでよりお得になります。
※制度の内容は年度によって変更される場合があります。最新の情報はお住まいの自治体のホームページや窓口でご確認ください。
また、外壁塗装に活用できる助成金・補助金については以下の記事でも詳しく紹介しています。
外壁塗装の助成金・補助金とは?申請方法・条件・活用事例などを解説【2025年最新】

(画像/PIXTA)
リフォームローンを利用すれば、月々の分割払いで外壁塗装を行うことができます。
例えばマンションのような集合住宅に住んでいる場合、「管理費・修繕積立金」として毎月1万円〜数万円程度を積み立て、外壁工事を含む修繕に備えています。
一方で戸建の場合はそういった仕組みはありません。このようなローンを活用し、毎月の金額を同程度に抑えることで、無理なくメンテナンスをすることができます。
「お金がないから」と放置してしまうと、かえってさらに高額な修繕費用がかかる可能性があります。「月々の負担で考えると、早めに対処したほうが長い目で見てお得になることもある」といえるでしょう。

(画像/PIXTA)
外壁塗装でも、一定の条件を満たせば住宅ローン控除(減税)の対象になる場合があります。国土交通省によると、10年以上の償還期間がある住宅ローンを利用し、建築基準法に規定する大規模な修繕・模様替えなどの増改築等を行った場合、最大10年間にわたり年末のローン残高の0.7%が所得税から控除されます。
対象工事にかかった費用が補助金等を差し引いて100万円を超えること、ローンの借入期間が10年以上であること、床面積が原則50平米以上であることなど、複数の条件を満たす必要があります。また、外壁塗装が「大規模の修繕」に該当するかどうかは工事内容によって異なります。適用の可否や詳細については、施工業者や税務署に確認することをおすすめします。
参照:国土交通省「住宅をリフォームした場合に使える減税制度について」
また、すでに住宅ローンを組んでいる場合は、現在利用している住宅ローンを借り換えて金利を下げたり借入期間を延ばしたりすることで、月々の返済額を減らし、その差額をメンテナンス費用に充てるという方法もあります。
金利の見直しだけで月々の支払いが数万円下がるケースもありますので、一度金融機関に相談することをおすすめします。

(画像/PIXTA)
「費用を抑えるためには、使用する塗料のグレードを下げればいいのでは」と考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、アクリルやウレタン系など安価な塗料では耐用年数が短く、建物の使用年数に対して塗り替えの頻度が増え、結果的にコストが高くなる可能性があります。
そもそも、塗料選びで大切なのは「初期費用だけでなくランニングコスト(長期的な維持費用)で比較すること」です。
例えば通常のシリコン塗料と高耐久型のシリコン塗料を比較したときに、費用は高額になるものの耐用年数が長くなります。以下がそのシミュレーションです。
| 塗料の種類 | 耐用年数の目安 | 費用目安 | 月コスト(費用/耐用月数) |
|---|---|---|---|
| シリコン | 約10年(120カ月) | 約130万円 | 1万833円 |
| 高耐久シリコン | 約15年(180カ月) | 約150万円 | 8333円 |
※屋根・外壁を同時施工の場合の一般的な目安
このように、10年程度の耐用年数がある塗料で130万円の施工をした場合、月あたりのコストはおよそ1万1000円。一方、15年程度の耐用年数がある塗料で150万円の施工をした場合は、月あたり約8000円になります。
初期費用としては高くなりますが、長期的に見ると高耐久の塗料のほうがトータルコストを抑えられるケースが多くあります。
このように、初期費用だけを重視するのではなく、中長期的なコストメリットも含めて見積もりを取るのがよいでしょう。
資金計画に加えて、施工時の工夫で費用を抑える方法もあります。ここでは、専門家の意見も交えながら、押さえておきたい節約のポイントをご紹介します。

(画像/PIXTA)
はじめから1社に絞って相談すると、受け取った見積もり金額や提案内容が適切かどうか判断するのは難しいでしょう。基本的には2〜3社程度から見積もり・提案を受け、比較検討することをおすすめします。
相見積もりを取ることで、今回の工事における業者間での価格差や施工提案内容を比較でき、相場感や今回行うべき工事内容を判断しやすくなります。
しかしながら、合計金額の安さばかりを気にしていると、自分の家に本当に合ったリフォーム業者に出会えないリスクがあります。見積もりの内容をよく比較するためにも、詳細に項目が記載された、根拠のわかりやすい見積もりを提示してもらいましょう。特に「外壁塗装一式 〇〇円」というような見積もりは工事範囲が曖昧でトラブルになりやすいため、注意が必要です。
また、見積もり時は現地調査に立ち会い、担当者の対応内容・質も確認しましょう。今後のことも考えて、何でも話しやすい担当者がいる会社を選ぶほうが安心です。
相見積もりを取る際は、「地元に根付いた特化型塗装業者」と「大手リフォーム会社」など、タイプの異なる会社に複数依頼してみることで、それぞれの特徴が見えて比較しやすくなるでしょう。

(画像/PIXTA)
外壁塗装では足場の設置が必要ですが、この足場代は工事費用のなかでも大きな割合を占めます。屋根塗装や雨どいの交換など、足場が必要な工事をまとめて行うことで足場代を1回分に抑えることができます。
また、窓交換など断熱に関わる工事であれば補助金が利用できる可能性もあるため、あわせて検討してみてください。

(画像/PIXTA)
外壁塗装は、一年のなかで「6月〜8月」と「12月〜2月」が閑散期(施工が少ない時期)といわれています。この時期であれば、業者によっては割引に応じてもらえる可能性があります。
ただし、閑散期だからといって塗料など資材の原価自体が下がるわけではありません。値下げにも限界があり、必ず安くなるとは限りません。価格の安さだけを理由に業者を選ぶと、必要な施工を省略するような悪質な業者に気付けない可能性がありますので注意しましょう。
そのことを理解したうえで、時期を柔軟に検討できる場合は閑散期での施工を検討してみるとよいでしょう。

(画像/PIXTA)
費用を抑えたいという気持ちから、つい選んでしまいがちな方法には、かえってトラブルや余計な出費の原因になるものもあります。以下のような方法は避けたほうがよいでしょう。
相見積もりを取った際に、他社と比べて極端に安い業者には注意が必要です。
通常は下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが基本ですが、費用が安すぎる業者のなかには工数をわざと省略し、2回塗りで済ませてしまう悪質なケースもあるようです。
また、十分な口コミや施工実績が確認できない業者の場合、施工後に不具合が出ても「電話がつながらない」というトラブルも少なくありません。
価格だけで業者を選ぶのではなく、実績やアフターサービスの体制もあわせてよく確認することが重要です。
外壁塗装は高所作業を伴うため、専門知識・技術や安全対策が欠かせません。足場なしでの作業は転落事故のリスクがあるほか、適切な下地処理や塗り方ができなければ、すぐに塗膜が剥がれてしまいます。また、2023年10月からは建築物の改修工事における「石綿(アスベスト)事前調査」が義務化されました。古い住宅の場合、素人が安易に壁を削ることは健康被害や法令違反につながる恐れがあります。
また、ご家庭にある高圧洗浄機を使用して過剰に外壁を洗浄することも、塗膜を劣化させる原因となる可能性があります。
費用を抑えるつもりが、やり直しでかえって出費がかさむ可能性もあります。外壁の劣化が見えてきた場合は、まずプロに任せることをおすすめします。
アクリル系塗料・ウレタン系塗料などは比較的コストが低い反面、グレードが低く耐用年数が短いため、短期間で再塗装が必要になります。そのため目先の費用は抑えられても最終的にランニングコストが高くなってしまう可能性があります。
塗料選びで大切なのは「初期費用だけでなくランニングコストで比較すること」です。
初期費用としては高くなりますが、長期的に見ると高耐久の塗料(シリコン系塗料以上のグレード)のほうがお得になることが多いといえるでしょう。初期費用だけで判断せず、長期的なコストも含めて検討しましょう。
前半の章でもお伝えしたとおり、外壁塗装の放置は建物に深刻なダメージを与えるリスクがあります。ひび割れからの水の浸入は、柱の腐食やシロアリ被害につながり、高額な修繕費用がかかるケースもあります。
外壁塗装を放置するリスクについて詳しくは、こちらの記事もご覧ください。
→外壁塗装をしないとどうなる?見過ごすリスクと費用を抑えるコツを紹介
「お金がない」と感じたときこそ、放置するのではなく、ローンの活用や助成金の確認など、できる方法から検討してみましょう。

(画像/PIXTA)
外壁塗装を成功させるためには、信頼できる業者選びが重要です。費用を抑えつつも、安心して任せられる業者を見極めるためのポイントをご紹介します。
施工実績が豊富な業者は、さまざまな住宅の状態や条件に対応してきた経験があります。
検討している業者のホームページに、自宅と条件が近い住宅での施工事例が掲載されていれば、実績が豊富であることが確認できて安心といえるでしょう。
加えて、Googleマップの口コミやリフォーム紹介サイトのレビューなども参考にすることをおすすめします。近隣への配慮(あいさつやマナー)が適切かどうかも、口コミから読み取れる重要なポイントです。
また、信頼できる業者は「塗装技能士」などの適切な資格を取得・保有していることが多いため、資格の有無も一つの判断基準になります。
見積書の内容が明確で、工事の範囲や使用する塗料・塗り回数・施工面積などが各項目で詳しく記載されているかを確認しましょう。「外壁塗装一式 〇〇円」というような見積もりは、工事範囲が曖昧となってしまい、トラブルが発生しやすいので注意が必要です。
さらに、見積もりの備考欄などに「塗装に使用する塗料の缶数」が明記されていると、余分な費用がかかっていないか、塗装工程に手抜きがないかを確認しやすくなります。通常の外壁塗装では下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが基本ですが、缶数の記載があるうえで説明を受ければ、これらの工程が省略されていないかどうかも確認できるでしょう。
また、不明瞭な項目は遠慮なく質問し、内容を理解したうえで契約に進みましょう。依頼する側も工事内容を深く理解・納得したうえで契約に進むことが、後悔のない外壁塗装につながります。
施工後に不具合が発生した場合に、どのような保証があるかも重要なチェックポイントです。
外壁塗装の保証には「メーカー保証」と「工事保証」の2種類があり、保証期間は3〜10年程度が一般的といわれています。一般的な塗装トラブルの多くは施工に起因するため、特に「施工保証」の範囲と期間が書面として明記されたものが発行されるかどうかを契約前に確認しておくと安心でしょう。
加えて、「定期点検」のようなサービスがあるかどうかも確認しておくとよいでしょう。塗装工事のタイミング以外でも定期的な点検を受けていれば、大きな破損が起きる前に対処でき、トータルの補修費用を抑えられることもあります。

(画像/PIXTA)
外壁塗装は決して安い工事ではありません。しかし「お金がない」からといって放置してしまうと、かえって高額な修繕費用がかかるリスクがあります。
改めて、外壁塗装の費用を抑えるために以下の重要なポイントを押さえておきましょう!
大切なのは、「信頼できる業者を見つけて、ご自身の予算に合ったプランを相談すること」です。複数の業者に相談したうえで、より自分に合った提案を検討しましょう。
そんな検討の一つの方法として、「ホームプロ」では、お住まいの地域に対応した複数のリフォーム会社に、無料で見積もりを依頼することができます。外壁塗装を検討されている方は、お気軽にご活用ください。
※昨今の中東情勢の影響により、溶剤系塗料の価格・納期に変動が生じる場合があります。ご契約前に最新の見積もり・在庫状況を各業者へご確認ください。
●取材協力
株式会社フレッシュハウス
さいたま新都心店
所長 本間 大輔さん
ホームプロ 株式会社フレッシュハウス
取材・文/森田祐介 編集/プレスラボ
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