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外壁リフォームは塗装だけでなく、壁を剥がさず新素材を重ねる「外壁カバー工法」という選択肢もあります。
この記事では、外壁カバー工法とはどんなものなのか、メリット・デメリット、費用などを株式会社Sacksの西森さんにお伺いし解説します。
大事な建物を守り、後悔しない選択ができるよう、工法・リフォーム会社選定をするための参考情報として、ぜひ最後までお読みください。
目次
外壁カバー工法は、既存建物の外壁の上から新しい外壁材を重ねる外壁改修工事であり、幅広い構造の建物の外壁リフォームに多く採用されています。
この工法は、外壁塗装工事や外壁の張り替え工事と比較していくつかのポイントがあります。
外壁塗装工事はリーズナブルな一方で、耐久性を考える必要があります(画像/PIXTA)
新築時、多くの一戸建てでは「窯業系サイディング」という種類の外壁材が採用されていますが、これらは外壁塗装やコーキングの打ち直しなどのメンテナンスが定期的に必要です。
外壁塗装は「外壁を塗膜で保護する」工法であり、外壁本体の機能回復にはならないため、数年ごとに同じように塗り直しやコーキング打ち直しが必要といわれています。
一方で、外壁カバー工法は耐久性が高いという特徴があります。外壁カバー工法で主に使用される「金属サイディング」という新しい外壁材は、30年程度の耐用年数が期待できる製品もあり、塗装よりもはるかに長持ちします。
また、使用する外壁材にもよりますが、基本的には材料自体に断熱材が裏打ちされており、断熱性向上の効果も期待できます。
外壁塗装工事の費用はリーズナブルですし、施工期間が短いメリットはありますが、外壁カバー工法の耐久性を鑑みて比較検討した結果、外壁カバー工法のほうが最終的なコストパフォーマンスがよいケースが多いのではないでしょうか。
特に、今後長い期間にわたってメンテナンスの必要性が見込まれる、築年数が新しい物件ほどおすすめできるといえるでしょう。
比較項目 | 外壁塗装工事 | 外壁カバー工法 |
---|---|---|
施工期間 | 約7〜10日 | 約3週間 |
費用 | 60万円〜100万円(1m2あたり6,000円〜10,000円程度) | 110万円〜150万円(1m2あたり11,000円〜15,000円程度) |
メンテナンス | 数年ごとに塗り直しなどが必須 | 耐久性が高く、長期間メンテナンスの手間を軽減できる(塗膜やシーリングの定期的な点検・補修は必要) |
外壁の劣化が激しい場合、外壁張り替えをおすすめされることも(画像/PIXTA)
外壁の張り替え工事は、初めに既存の外壁を取り除く必要があり、解体や廃材撤去・処分にコストが発生するうえ、撤去分の工期がかかります。
一方で外壁カバー工法では、既存の外壁を大部分残したまま新しい外壁を張り付けるため、工事期間や費用を削減できるといえます。
また、既存の外壁の上から施工するため、外壁カバー工法であれば、居住しながら工事ができるのもポイントです。足場設置・解体の期間(数日程度)に洗濯物を干すことを控えるぐらいで、電気ガス水道も利用でき、通常通りの生活を送ることができます。
ただし、外壁の下地にすでに漏水が起きてしまっている場合や、構造材・下地が劣化・腐食している場合など、既存の外壁の損傷があまりに激しい場合は、外壁カバー工法では対応しきれず、外壁張り替えをおすすめされることもあります。
比較項目 | 外壁張り替え | 外壁カバー工法 |
---|---|---|
施工期間 | 約1ヶ月(工事内容によっては仮住まいが必要) | 約3週間(居住しながら施工可能) |
費用 | 100万円〜120万円(1m2あたり10,000~12,000円) | 110万円〜150万円(1m2あたり11,000円〜15,000円程度) |
メンテナンス | 劣化が激しくても対応可 | 劣化が激しいと対応不可 |
外壁カバー工法には、主に3つのメリットがあります。
張り替えリフォームとは異なり、既存の外壁を取り除く必要がないため、解体や撤去・処分にかかる手間や費用が発生しません。
家に入居したまま施工してもらえますので、準備期間や工事期間も短くなります。バルコニーに洗濯物を干せない一部の期間(数日程度)を除き、普段は通常通りの生活を送ることができます。
よって、費用相場は外壁材の張り替えよりも安い金額感で施工できるうえ、張り替えと同じぐらい耐久性が高く、コストパフォーマンスが良いといえます。
外壁カバー工法であれば、既存の外壁に新しい外壁材を重ねて張ることから、まるで新築と同様の外観にできます。
塗装よりも自由度が高く、外壁のデザインを大幅に変えることも可能です。既存の外壁にとらわれず、新しい外壁材を張り付けることによって建物のイメージを大きく変え、心機一転した生活を送ることができます。
また、外壁塗装だと数年ごとの塗り直しやコーキングの打ち直しが必要なのに対して、外壁カバー工法は一度リフォームを行えば、長期間にわたりメンテナンスが不要となる点が大きなメリットです。外壁の耐久性が大幅に向上し、メンテナンスコストを抑えることができます。
外壁カバー工法は40年以上前から、北海道や東北地方などの寒冷地で主要な工法として採用されてきたことからわかるように、断熱性に優れています。
外壁カバー工法に使用される多くの外壁材は、断熱材が裏打ちされています。加えて、壁と壁の間に空気の層を作ったうえで外壁材を重ねることによって、この空気層が水分を含む暖かい空気や冷たい空気を遮断する効果を発揮し、夏は涼しく冬は暖かい室温を保つことができます。
断熱性が高まることによって、エアコンや冷暖房の効果が高まり、光熱費の節約にもつながるといえます。
断熱性に加えて、外壁が二重になることで遮音性も高くなるケースもあります。屋外からの騒音が室内に伝わりにくくなり、以前より静かで快適な暮らしが期待できるでしょう。
メリットが大きい一方で、外壁カバー工法には下記のようなデメリットも存在します。
外壁カバー工法は建物の外壁材が増えることになるため、建物全体の重量が増加します。
よって、建物の土台や基礎に負担をかけることは事実です。また、地震が起きた際は重量のある建物ほど揺れやすい傾向があるため、施工前に考慮する必要があります。
建物の状況やエリアに応じて、軽量な金属系や樹脂系のサイディングボードが一般的に利用されることが多いです。
外壁カバー工法を行う場合は、外壁リフォームのプロフェッショナルであるリフォーム会社の方に相談しながら、ご自身の建物に適切な素材を選定するようにしましょう。
外壁カバー工法の費用相場は1m2あたり11,000円〜15,000円といわれており、一般的に通常の外壁塗装と比較して1.5〜2倍の費用がかかるといわれています。
コストパフォーマンスが高いとはいえ、施工にかかるコストが高い点には注意が必要です。
たとえば、築年数が古くて近い将来に建て替えを検討している場合などは、外壁カバー工法よりも安い工法を選択しても良いかもしれません。
外壁カバー工法は既存の外壁の上に新たな外壁材を重ねるため、施工後に下地補修ができません。そのため、外壁カバー工法を施工する際は事前に下地の確認が行われ、土台や軒下に近い所を剥がして下地の腐食がないかを確認します。
言い換えると、建物の劣化状況を知ることができるという点では、良い機会といえるかもしれません。また、仮に悪い箇所が見つかった際は、外壁カバー工法の施工前に壁を剥がして下地自体の補修を行うため、施工後に下地が腐食することは基本的に考えられないとされています。
既存の外壁があまりに激しく劣化していたり、漏水・腐食が進行していたりする場合、外壁カバー工法では対応できず、外壁の張り替えをおすすめされることもあります。
上記のほかにも、デメリットとして以下のような点が挙げられます。
外壁カバー工法にかかる費用は1m2あたり11,000円〜15,000円程度といわれています。
仮に、一般的な一戸建て(外壁面積100m2、平均的な金属系サイディング材を使用すると仮定)で外壁カバー工法を行う場合、総額費用は150万円前後が目安です。
この費用には、材料費だけでなく、足場の設置費用や諸経費、資材の運搬費などが含まれています。
外壁カバー工法の費用目安・内訳
費用項目 | 想定価格 | 単価の目安 |
---|---|---|
サイディング材 | 30〜180万円 | 3,000〜18,000円/m2 |
施工作業費 | 25〜32.5万円 | 2,500〜3,250円/m2 |
足場 | 6〜10万円 | 600〜1,000円/m2 |
養生 | 8〜12万円 | - |
防水シート | 4〜7万円 | - |
シーリング | 9〜12万円 | 900〜1,200円/m2 |
下地胴縁 | 8.5〜18万円 | 850円〜1,800円/m2 |
土台水切り設置 | 5〜7万円 | - |
運搬費・諸経費など | 10〜15万円 | 工事費の5〜15%程度 |
サイディング材の単価は特に価格を左右する大きな要素です。たとえばさびづらいアルミ系のサイディング材を選ぶことによって1㎡あたり2,000〜5,000円程度増額になり、「材料費だけで数十万円アップする」といったことも珍しくありません。
また、足場や運搬費・諸経費などは、施工するエリアなどによっても差が大きいと言われています。
よって、複数の施工業者を比較・検討することが重要といえます。見積もりを取得する際は「一式」表記の項目も内訳を確認し、条件を揃えることがポイントです。
「ホームプロ」では、予算や条件・要望を登録するだけで、地元の信頼できるリフォーム会社を複数社紹介してもらえます。
さらに、匿名のまま気軽にやりとりでき、外壁リフォームを依頼した経験のある方はもちろん、初めて依頼する方も安心して相談ができます。
外壁カバー工法を含めて、外壁リフォームをお考えの方は、比較検討の材料としてぜひ利用してみてください。
外壁カバー工法の一般的な工事工程は以下の通りです。一般的な戸建て住宅の場合、工事期間は約3週間が目安とされています。
建物の周囲に足場を組み立て、養生します。
(画像/PIXTA)
工事に着手する前に、既存の外壁が激しく劣化していないか、また下地に漏水や腐食がないかを徹底的に確認します。土台や軒下に近い箇所を剥がして下地材の腐食を確認することもあります。
特に木造物件の場合は下地の木材や構造材の腐食、鉄骨造の場合も既存壁の劣化状態を確認することが重要です。
もし状態の悪い箇所があれば、壁を剥がして下地(柱や胴縁)自体を補修してから作業を進めます。
(画像/PIXTA)
築年数が少し古い建物外壁の場合、透湿防水シートを張り付けることがあります。
このシートを張ることで、雨漏りのリスクをさらに低減できるとされており、防水性や耐久性を高め、外壁の寿命を大きく延ばすことが期待できます。ただし、リフォーム会社によって有無が異なることがあるため、自身が依頼する工事には必要なのかどうか、確認すると良いでしょう。
新しい外壁材を取り付ける前に、「胴縁(どうぶち)」と呼ばれる下地材を、18mm程度の間隔を空けて配置します。
これは単に外壁を固定するだけでなく、空気の通り道を作り出す重要な役割を担っています。外壁の断熱性能を高め、万が一外壁内部に雨水が浸入した際に排水する効果があります。
水切りは、前述の胴縁(どうぶち)を通じて排出された雨水を、建物の外へ流すための出口としての役割を果たします。
同時に、施工を始めるにあたって新しい外壁材を正確かつ安定して取り付けられるよう、窓やドアの周りなど建物の輪郭部分にスターターと呼ばれる金具を設置します。これらのなかに外装材をはめ込んでいくようなイメージです。
既存外壁の上に新しいサイディング材を重ねて張ります。
素材としては、主に断熱材一体型のガルバリウム鋼板が使用されますが、潮風の影響で金属がさびやすい沿岸地域ではサビの影響が起きづらいアルミ製の金属サイディングを使用するなど、エリアや建物特徴によって適切な素材の選定が重要です。
外装材を張った後、外壁材の継ぎ目や窓の周りなどにコーキング材を充填することで防水性を確保します。
すべての施工が完了したら最終検査を行い、足場の解体・清掃を経て引き渡し、工事は完了です。
外壁カバー工法で使用される外壁材の種類は、主に以下が挙げられます。外壁材によって特徴や強みがありますので、今回のリフォームする建物は何がベストなのか、リフォーム会社と相談しましょう。
外壁カバー工法のなかでも一般的で、推奨されることが多い外壁材です。比較的軽量であり、建物全体の重量・既存建物への負担を抑えます。熱や凍結に強く、高い耐久性があります。ガルバリウム鋼板は金属系サイディングのなかでも主流の壁材です。表面の塗装自体は経年劣化で変色や薄れが生じることはありますが、腐食しづらく、素材自体の保護のための塗り直しは不要とされています。他にも、アルミニウムやステンレスもこれらの一種とされます。
金属系サイディングと同じく軽量ですが、日本での流通は少なく、費用が高額になりがちといわれています。凍結・衝撃・雨に強く、軽い汚れなら水で落とせるというメリットがありますが、断熱材が備わっていないのが特徴です。
セメントと繊維質を主原料にした外壁材です。デザイン性に優れ、比較的安価であるという特徴がありますが、重量があり、カバー工法に使用することで既存建物に負担をかける恐れがあるため、既存の外壁の状況に合わせて判断することが必要です。
ここでは、外壁カバー工法が行われた事例をいくつかご紹介します。
【Before】
【After】
(画像提供/株式会社Sacks)
戸建住宅の外装を、外壁外張り断熱工事でリニューアルしました。色味と質感が変わり、BeforeからAfterで印象が大きく向上しました。
建物構造 | 戸建住宅 |
---|---|
工事箇所 | 外壁外張り断熱工事 |
築年数 | 10〜15年 |
リフォーム価格 | 250万円(税込) |
工期 | 1ヶ月 |
【Before】
【After】
(画像提供/株式会社Sacks)
外装全面を見直し、外張り断熱+塗装に加えて開口部まわりも更新。写真のとおり、経年を感じさせない端正な外観に生まれ変わりました。
建物構造 | 戸建住宅 |
---|---|
工事箇所 | 外壁外張り断熱工事・塗装工事・シャッター工事・玄関ドア工事 |
築年数 | 20〜25年 |
リフォーム価格 | 470万円(税込) |
工期 | 2ヶ月 |
【Before】
【After】
(画像提供/株式会社Sacks)
築10〜15年の戸建住宅を、外壁外張り断熱工事でリニューアル。Beforeの印象から、Afterはコントラストの効いた端正な外観へ一新しました。
建物構造 | 戸建住宅 |
---|---|
工事箇所 | 外壁外張り断熱工事 |
築年数 | 10〜15年 |
リフォーム価格 | 220万円(税込) |
工期 | 1ヶ月 |
外壁リフォームの費用は高額になりがちですが、お住まいの自治体によっては補助金(助成金)を利用できる場合があります。
自治体によって制度の有無や条件、補助金額などが異なるため、お住まいの地域で利用可能か確認が必要です。工事を開始する前に申請し、審査の結果通知を受けてから工事を開始することが条件となることが多いため、注意しましょう。
外壁カバー工法は耐久性が高く、一度リフォームを行えばその後のメンテナンスが長期的に不要になるというメリットがあります。
しかし、新しい外壁材の表面に塗られている「塗膜(とまく)」は、紫外線などの影響で経年劣化により薄くなったり、変色したりすることがあり、色が永遠に変わらないものはありません。
ただし、これはあくまで見た目の機能上の変化であり、素材自体が劣化しているわけではありません。そのため、見た目を綺麗に保ちたい場合は塗装を検討しても良いですが、機能の方が大切で見た目をあまり気にしない場合は塗る必要はありません。ただし見た目を気にしない場合でも、塗膜の保護機能が維持されているかの定期的な点検は必要です。
また、海風の強い沿岸の地域や、雨がかかりやすい箇所はさびやすいため、年に数回程度、状態をチェックすることが推奨されます。もしさびが赤い色に変色している場合は、穴あきへと進行する恐れがあるため、外壁塗装を検討する時期かもしれません。
また、万が一、外壁が凹んでしまった場合は、リペアを得意とする職人がパテと塗装の技術を用いて修理し、凹みが気にならない程度に仕上げることができます。
信頼できる業者に依頼し、外壁カバー工法で素敵なリフォームを実現しましょう(画像/PIXTA)
外壁カバー工法とは、既存の外壁を剥がさずに新しい外壁材を重ね張りするリフォーム工法のことです。
この工法は、張り替え工事と比較して費用や工事期間を抑えられるという大きなメリットがあります。また、外壁材が二重になることで断熱性や防音性の向上が期待でき、快適な暮らしにつながります。
さらに、一度施工すればその後のメンテナンスコストを大幅に抑えられるという点も魅力です。
ご自身の住まいの劣化状況や予算、求める機能などを考慮し、信頼できるリフォーム会社に相見積もりを依頼し、適切なリフォーム方法を相談することをおすすめします。納得のいくプランで外壁をリフォームし、大切な住まいを守りましょう。
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●取材協力
株式会社Sacks 西森さん
文/森田祐介 編集/プレスラボ
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