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「寒い!」だけで 病気になる!?

家の寒さがさまざまな病気を招き、死亡事故につながることさえある、と警告するのは慶應義塾大学の伊香賀教授。
家の「断熱性」を高めて、寒くない家にすることが健康を守るために大切だと教えてくれました。

伊香賀 俊治 (いかが としはる) さん
慶應義塾大学理工学部システムデザイン工学科教授。
早稲田大学工学部建築学科卒業・大学院修了、工学博士。
東京大学助教授、日建設計環境計画室長を経て、2006年から現職、現在に至る。
著書に「CASBEE入門」、「健康維持推進化住宅のすすめ」、「最高の環境建築をつくる方法」など多数。
建築・都市の環境マネジメントの第一人者。

TOPIC 0165歳以上は室温18℃以下に要注意

「温度差」が引き起こす
心拍数と血圧の急変

ケガや大きな病気のきっかけになるなど、家庭内事故は健康寿命を縮めてしまうおそれがあり、65歳以上に多いというから気をつけたいもの。原因についてお聞きすると、「家庭内事故は冬に増加する傾向が見られます。原因は家の寒さです」と伊香賀さんはいいます。

「一般に室温が下がると血圧が上昇し、上がると低下します。例えば暖かい部屋から寒い廊下に出て、さらに裸になり、熱いお風呂に入る。このような行動に伴う温度変化が体に与える衝撃をヒートショックといいますが、血圧が乱高下し、心拍数も急激に変化、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞などを引き起こす原因になります。お風呂での事故が多いのはそのため。部屋と廊下・浴室の温度差が大きいほどお湯も熱くしがちなので、よりショックが大きくなります」

では健康のために、どれぐらいの室温に保てばいいのでしょうか。「室温18℃以上が目安。それ以下になるとさまざまな疾患のリスクが高まるので注意してください。英国では、国の医療費負担を減らすために、室温が18℃以下になる賃貸住宅は建築できないという厳しい基準が設けられているほどなのです」

冬場のお風呂にご用心!

65歳から急激に家庭内事故が増え、死亡者数は入浴事故がトップ。温度差によるヒートショックがその原因とされています
(厚生労働省 人口動態調査2014年度より)

室温18℃が健康・不健康の分かれ目

室温が18℃以下になるとさまざまな疾患のリスクが高くなります
(英国保健省年次報告書2010年3月より)

TOPIC 02寒さの原因は「ノー断熱」

隙間風だけじゃない
外から伝わる冷気が
部屋を寒くする

「部屋を暖房していても足下から冷えるのは、必ずしも隙間風のせいではありません。外の冷気が壁や床、窓などから伝わり、冷たい気流となるコールドドラフト現象によるものです。この現象は家の断熱性が低いために起こります」(伊香賀さん)

断熱するというのは、床、壁、天井に断熱材を装填し、窓に複層ガラスなどを用い、家を暖かい空気の層で魔法瓶にように包むこと。断熱は省エネルギー基準に沿って行われ、基準は表のように年を追って厳しくなってきました。「しかし基準が義務づけではなかったこともあり、全国5200万戸の既存住宅のうち、今のところ最新の断熱基準である1999年基準を守って建てられている家は5%にすぎません。ほとんどの家は無断熱か不十分な断熱しかされていないのが現状です。これではいくら暖房しても暖まりにくいし、まして廊下やトイレ、浴室などは冬季相当に寒くなっています」

家を寒くするコールドドラフト

窓や外壁などを通して外から伝わった冷気が気流となって足下から冷やすコールドドラフト現象。家の断熱性を高めることで防げる。

古い家ほど断熱が不備

[省エネ基準の推移]

  • ①1980年基準

    省エネルギー基準ができ、住宅が断熱されるようになったが十分な性能ではなかった。

  • ②1992年基準

    断熱材の厚さなどを増やして性能をアップさせた。

  • ③1999年基準

    開口部の断熱が首都圏などでも義務づけになるなど
    性能が大きく向上。断熱性能としては現在最高のレベル。

  • ④2013年基準

    上記の断熱性能に加えて住宅設備の省エネ性能も加味されるようなった。

TOPIC 03断熱すると健康になる

部屋の温度が上がり
血圧が正常に、
入浴時の心臓負担も軽減

伊香賀さんは実際の家で寒さの影響を調べています。「高知県のある町の家を冬に訪問したところ、居間は20℃近くあるのに廊下や浴室は10℃程度で、かなりの温度差がありました。住んでいる70代男性は、入浴しようと暖かい居間から廊下に出たときに心拍数が一気に増加し、脱衣所で服を脱ぐとさらに増加。そして熱いお湯につかって10分経過すると今度は急激に減少しました(図版参照)。温度差の大きい住宅では体への負担が大きいことがわかります。同じ男性に断熱性に優れたモデルハウスに宿泊してもらったところ、入浴時の心拍数の変化は半分に抑えられ、負担が軽減されることがわかりました」

断熱した住宅は入浴時の心臓負担を軽減する

[断熱していない家]

[断熱しているモデル住宅]

断熱していない自宅では70代男性が入浴時に心拍数が急増、断熱したモデル住宅では増加が半減しました(伊香賀研究室調べ)

また、血圧との関係については、築37年の木造住宅に断熱リフォームを実施して調べました。「70歳代女性の起床時の血圧をリフォーム前の冬とリフォーム後の冬、それぞれ約2週間ずつ測定しました。リフォーム前の起床時平均室温は約8℃で、最高血圧の平均は146㎜HGと高血圧レベル。これがリフォーム後には起床時の平均室温が約20℃に上がり、最高血圧の平均は134㎜HGに下がり正常な範囲に収まりました(図版参照)。こうした検証からわかることは、多くの人々はさまざまな病気のリスクを抱えて寒い家で暮らしているということです」

健康で長く暮らすために、断熱リフォームをして暖かい家にすることを検討してみましょう。

断熱リフォームで高血圧がなおった

リフォーム前の起床時に高血圧状態だった70代女性が、断熱リフォームをすることで平均室温が上がり、血圧が正常値に収まりました(こうち健康・省エネ住宅推進協議会と伊香賀研究室による共同研究)※高血圧の診断基準は135㎜HG(家庭血圧)。
「家庭血圧」は家庭で測る血圧。診療所で測る数値と誤差が出た場合は、家庭血圧が診断基準として優先される

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